Last Judgement
最後の審判を下される時が来た。
何処に飛ばされるのだろうか。
最後に頭に浮かぶのは一体何だろうか。
盾も矛も失った。
大きな権威も権力も失った、空っぽな彼に迎えが来た。
彼が見つめるその先には一匹の犬が走り回っている。
その犬は彼の存在に気付き足を止めた。
迎え犬だ。
迎え犬は最後の審判を下された者を案内する者。
迎え犬は彼に近づき匂いを嗅ぎ、彼の周りを優しい顔でゆっくりと回りながら待つ。
迎え犬はそいつに愛があるかどうかを判断する。
例え最後の審判で下されたのが地獄であっても、愛があると判断された者は別の場所へ案内する。
愛がある者が辿り着く場所。
それはlight worker。
光で包まれた場所、そして人々が住む所だ。
5周ほど彼の周りを歩いた迎え犬はLast Judgementを下した。
答えはNoだった。
彼の頭は真っ白になり、腰を抜かした。
迎え犬はそんな彼を構う事なく魂を喰らい、彼を地獄へと引きずっていった。