Masaki600轟音日記

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[T.O.M] 第1章 トム~ジョ章

T.O.M

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名前はトム。

2017/12/30 トムは長い旅に出た。

それはとても長い旅。

僕がこの世で生身の人間として生きている間にもう一度会えるかは分からないほど長い旅。

次に会う時は僕は蛾かもしれない。

 

この日から1年と3ヶ月が経った。

 

1年てこんなに早く経つものなのか。

 

「トムの声が聞こえてくる。」

  何かを伝えようとしている。

「トムが近くにいるような気がする。」

  僕に何か求めてる。

 

トムが家にやって来たのは2006年。

当時のトムは1~2歳。警察に保護されていたトムとは里親募集サイトで出会った。

 

トムは家族であり、弟であり、兄であり、友達。

わがままで好奇心旺盛で、時々甘えん坊になる。

間抜けで寂しがりでもあった。

でも頭は凄く良くて、優しくて気遣い屋さんだった。

 

とても不思議なパワーを持っていた気もする。

トムがいるだけでその場の空気感が変わった。

 

トムの好物はチーズとジャーキーと肉。魚も好きで、ていうか食べ物で特に嫌いな物は無かった。

クリスピークリームドーナツだって食べられた事もある。

トムはいつも自分のご飯を30秒ほどで食べ終わり、僕らのご飯をくれと言わんばかりにヨダレを垂らしながら待機していた。

あ、あとヨーグルト、アイスも好きだ。

全部食べると腹を壊すから、僕が先に食べて少し残したヨーグルトのカップを幸せそうに舐めてた。

 

トムは犬に興味が無くて友達も少なかった。

実に不思議なやつ。

子供にはとても人気。トム自身もそれを分かっているようで「撫でさしてやるよ」とスカしながら頭を差し出していた。

 

トムはいつも僕のギターを横で聞いていた。

ギターを始めた頃からずっと。

トムの耳にタコができるくらいRHCPを弾きまくってた時期もあった。

 

トムが長い旅に出たのはつい昨日のように感じる。

 

〜Otogi 1  つづく